生命保険のための医学知識

    生命保険会社の査定医長として、日々の引受と支払査定業務で気付いた病気と
  手術について解説して行きます。


   最近の担当保険分野は、生命保険、医療保険、がん保険、団体医療保険、海外旅行保険、
  医師賠償責任保険、就業不能団体信用費用保険など多岐にわたっています。



 査定者や営業担当者の医学知識の向上に少しでもお役に立てれば幸いです。

OCNブログ人から引っ越ししました。

痙攣性発声障害とは、喉頭筋の痙攣様異常運動によって発声中に声の 詰まりや途切れ・震えを来す原因不明の疾患で、現在は内喉頭筋に限局したジストニアと考えられています。若年女性と高齢女性に 好発するようです。

四辺形間隙症候群(quadrilateral space syndrome)は、腋窩神経の絞扼障害で、上腕外旋時に動脈造影で後上腕回線動脈像が消失することが確定診断となる。一般には、上肢  の過外転・外旋による上腕への知覚異常により臨床診断される。よって腋窩神経麻痺に相当と考えられる。

辺縁系脳炎とは、てんかん発作で発症し、精神科症状を併発する脳炎で、行動異常、思考滅裂、興奮状態、幻覚、幻臭、せん妄、記憶障害、性欲亢進、持続覚醒などが起こる。自己免疫疾患と考えられている。卵巣奇形腫や小細胞性肺癌などの癌、慢性甲状腺炎、感染や予防接種後などに見られる非ヘルペス性急性辺縁系脳炎と言われている。

皮膚や粘膜などに赤紫色の出血斑を生ずる病気の総称。紫斑病には、血管異常による血管性紫斑病と、血小板の減少による血小板減少性紫斑病がある。

抗リン脂質抗体の本態は、カルジオリピンに結合して構造変化したβ2-グリコプロテインに対する抗体と考えられています。抗リン脂質抗体症候群(Anti-phosphlipid syndrome; APS)は、抗リン脂質抗体が凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられています。特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、反復性血栓性静脈炎、心筋梗塞を含む冠動脈疾患、高安病、脳梗塞や一過性脳虚血発作、臓器梗塞、脳神経障害、習慣流産・死産などの症状をきたし、全身性エリテマトーデスに合併する場合が多いようです。

ラトケ嚢胞(Rathke’s cleft cyst)とは、胎生期に下垂体前葉が形成される際にトルコ鞍に遺残した嚢胞で、画像検査で偶然発見されることが多い。大きくなければ放置するが、下垂体ホルモン異常などの症状が起これば手術適応となる。一般に経蝶形骨洞手術(Hardyの手術)が行われる。術後に脳下垂体機能低下症を起した場合には、ホルモン補充療法が行われる。また再発することもある。

ランゲルハンス細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis; LCH)とは、ヒスチオサイトーシスX(histiocytosis X)と従来には呼ばれ、レテラー・ジーべ病(Letterer-Siwe)、 ハ ン ド ・シューラー・クリスチャン病(Hand-Schuller-Christian)、 好酸球性肉芽腫症(eosinophilic granuloma)の3疾患に分類されていたものが、1つの疾患概念として統合された。

 ランゲルハンス細胞は組織球の一種で免疫に関係する白血球の仲間で、主に皮膚などにいて、体に入ってきた異物を貪食し、その抗原をリンパ球に伝える働きをする。このランゲルハンス細胞が皮膚、骨、リンパ節などで異常増殖したものをLCHという。

本疾患は、自然寛解の症例から進行性で呼吸不全で死亡する症例まである。また、悪性腫瘍の合併が予後を左右し、悪性リンパ腫・白血病・肺癌の合併頻度が高い。

(参考サイト)


日本ランゲルハンス細胞組織球症研究グループ


難病情報センター「ランゲルハンス細胞組織球症」




 蜂窩織炎(cellulitis)とは、細菌感染によって、皮膚と皮下脂肪組織にかけて起こる化膿性炎症です。原因菌は主にレンサ球菌で、時にブドウ球菌による感染もあり、外傷・皮膚炎・皮膚真菌症などの皮膚の損傷によって発生します。症状は痛みや脹れ・熱感・紅斑・水疱などですが、感染巣が悪化すると、広範囲に組織壊死を生じ、壊死性筋膜炎や菌血症を引き起こすこともあります。一般的には抗生剤投与や切開排膿により治癒します。

パジェット・シュレッター症候群(Paget-Schroetter syndrome)とは、利き腕上肢の過外転、過激な運動によって鎖骨下静脈や腋窩静脈が内膜損傷を受けて血栓性閉塞をきたす疾患である。鎖骨下静脈血栓症と診断される。活動的な若年男子の利き腕上肢に後発する。症状は、上肢の浮腫、チアノーゼ、労作時鈍痛などを起こすが、側副血行路の形成により、数日から数週間で軽快することが多い。急性期の治療は、血管造影検査から診断し、血管内血栓除去術を行う。慢性期では、抗凝固療法である。疾患概念的には、上肢の深部静脈血栓症(DVT)と考えられる。

セロトニン症候群とは、抗うつ薬などのセロトニン系薬物を服用中に、脳内セロトニン濃度が過剰になることによって起きる副作用で、次のようなものがある。
  • 精神症状(不安、混乱する、いらいらする、興奮する、動き回るなど)
  •  錐体外路症状(手足が勝手に動く、震える、体が固くなるなど)
  •  自律神経症状(汗をかく、発熱、下痢、脈が速くなるなど)
薬剤としては、特に SSRI と呼ばれる選択的セロトニン再取り込み阻害薬に多い。

セロトニン症候群は、服薬開始数時間以内に症状が表れることが多い。服薬を中止すれば、通常は 24 時間以内に症状は消えるが、ごくまれに横紋筋融解症や腎不全などの重篤な結果に陥ることもある。

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