生命保険のための医学知識

    生命保険会社の査定医長として、日々の引受と支払査定業務で気付いた病気と
  手術について解説して行きます。


   最近の担当保険分野は、生命保険、医療保険、がん保険、団体医療保険、海外旅行保険、
  医師賠償責任保険、就業不能団体信用費用保険など多岐にわたっています。



 査定者や営業担当者の医学知識の向上に少しでもお役に立てれば幸いです。

胃粘膜下腫瘍(submucosal tumor; SMT)には、筋原性腫瘍、迷入膵、神経性腫瘍、カルチノイド腫瘍、顆粒細胞腫、悪性リンパ腫、脂肪腫などがあります。いずれも胃内視鏡検査所見は、胃粘膜表面の隆起性病変として観察されます。表面は平滑なことが多くなっていますが、くぼみや潰瘍がある場合もあります。腫瘍の鑑別診断には超音波内視鏡検査(EUS)やCT検査が有用といわれています。大きさが4~5cm以上になると悪性化懸念により切除手術が行われます。消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor; GIST)も胃粘膜下腫瘍の原因の一つです。

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 網膜表面の血管の破綻や閉塞することで起こる網膜の出血であり、網膜出血や硝子体出血など、網膜から硝子体に見られる出血を指します。原因として、糖尿病網膜症、高血圧性眼底、網膜中心静脈閉塞症、加齢黄斑変性、網膜裂孔、ぶどう膜炎、動脈硬化、貧血、白血病、腎臓病、外傷性など多岐にわたります。

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網膜に穴や亀裂が入る症状で、たんに網膜に穴があいた状態のため、特に視力の低下は現れません。しかし、網膜裂孔が進行すると網膜剥離になるので、早期治療が必要となります。治療はレーザー光凝固療法などが行なわれ、外来治療できます。中高年場合、眼球の内部のゼリー状の硝子体が加齢により粘度がおちて空洞ができる、後部硝子体剥離となります。後部硝子体剥離が生じる際に、硝子体と網膜の強癒着している場合や、網膜が弱くなっている場合に、収縮する硝子体に引っ張られて網膜裂孔が生じます。また若年性の場合、近視・激しいスポーツによる目の外傷などにより、薄くなった網膜が萎縮して円孔ができて発症します。網膜円孔、黄斑円孔なども同様な病態です。

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網膜の動脈が詰まる病気です。症状は閉塞部位により異なり、視野欠損・急激な視力低下・失明などが起こりますが、網膜の虚血状態は1~2時間で壊死を起こすため早期治療が必要です。網膜動脈の動脈硬化・血栓・炎症などが直接原因ですが、いずれも心臓病や頚動脈の狭窄・閉塞、動脈硬化、高血圧などの関連が深くなっています。大半は急性発症で、数秒間目の前が暗くなる一過性黒内障、頭痛・目の奥の痛みなどにより発覚します。診断は問診・眼底検査でなされ、治療として眼球マッサージと共に血栓溶解薬・網膜循環改善薬などの投与、頚部交感神経節ブロックなどを行います。しかし治療の遅れにより、視力が回復しないケースも多くあります。

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OTSC(over the scope clip)システムとは、内視鏡下で粘膜をフード内に引き込んでクリッピングする方法です。管腔全層に幅の広いクリップをかけることができ、消化管の穿孔や潰瘍の止血に適用されます。この機械は、NOTES (Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery)のときに意図的に切開した食道や胃などの消化管壁を閉じるために開発されたようです。

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食道裂孔ヘルニアとは、食道が通る横隔膜に開いている食道裂孔に、胃がはみ出してくる状態をいいます。大半は滑脱型で、胃がまっすぐはみ出ており、症状が出ることは少ないですが、逆流性食道炎などの合併症を併発しやすくなっています。傍食道型は胃の一部が食道のわきを通った状態で横隔膜に挟まれて出血したり、逆に血が巡らないなど、滑脱型より重い症状を起こしやすくなっています。その他に滑脱型と傍食道型の混合タイプもあります。

原因のほとんどは、先天性と、加齢によるものの2種類に限定されます。割合は女性に多く、肥満体型・喫煙も原因の一つと考えられています。滑脱型は服薬治療が主となり、傍食道型は手術が行われる場合もあります。

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好酸球性膿疱性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis: EPF)とは、好酸球性小膿疱(外毛根鞘への好酸球浸潤)の多発を特徴とする疾患である。太藤病ともいう。臨床症状は、 強い瘙痒を伴い、再燃寛解を繰り返す慢性かつ難治性の炎症性皮膚疾患であり、顔面に好発する。 エイズ(HIV感染者)や、悪性リンパ腫・白血病などの造血腫瘍患者による免疫不全者に本疾患が合併することがある。インドメタシンが有効である。



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急性腹症(acute abdomen)とは、腹痛が急激に出現し、緊急手術の必要性がある腹部の急性炎症性疾患の総称です。本来ならば、原因により具体的な診断名が付けられるはずですが、臨床症状のみしか患者情報がないときに急性腹症と診断されます。つまり現在では「腹痛を主徴とし、早急に治療方針をたてる必要がある腹部疾患」と考えられています。急性腹症に含まれる疾患を原因別に分類すると次のようになります。

1. 胃十二指腸潰瘍の穿孔
2. 急性胆嚢炎
3. 急性膵炎
4. 急性虫垂炎
5. 大腸憩室炎
6. 腸閉塞
7. 腹部の血管病変:上腸間膜動脈(静脈)血栓症、腹部大動脈瘤破裂
8. 泌尿器疾患:腎・尿管結石
9. 婦人科疾患:子宮外妊娠、卵巣嚢腫の茎捻転、急性卵管炎
10. 悪性腫瘍によるもの

原因疾患の頻度としては、腸管感染症、急性虫垂炎、腸閉塞などが多いようです。
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骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes; MDS)とは、血液細胞のがんの1つで、白血球・赤血球・血小板の血液細胞のおおもとになる、造血幹細胞(hematopoietic stem cell;  HSC)が異常を起こす病気です。末梢血で赤血球・血小板の減少、白血球数の異常(減少や増加)などの血液細胞数の異常がみられます。いわゆる前白血病状態です。治療としては、完治の可能性がある造血幹細胞移植、急性骨髄性白血病に準じた治療の抗がん剤治療、免疫抑制療法、ビタミン療法、輸血などの支持療法があります。

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