SAPHO症候群とは、慢性の皮膚疾患と骨関節炎を合併した病態で、その特徴であるSynovitis(滑膜炎)、Acne(ざ瘡)、Pustulosis(膿疱症)、Hyperostosis(骨化過剰症)、Osteitis(骨炎)から、頭文字を並べて命名された疾患である。皮膚症状としては、掌蹠膿疱症、ざ瘡、尋常性乾癬が多い。関節炎は、膝関節や足関節の末梢関節炎が多いが、胸鎖関節の炎症と異常骨化が特徴的である。その他、脊柱や仙腸関節などの軸性関節炎も見られる。クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患との関連性も示唆されている。 HLA-B27が13-30%程度陽性となることから、脊椎性関節炎の亜型とも考えられている。