頭痛は査定者泣かせの告知の一つである。これもお客さまから正しい病名を告知をいただければ問題なく引受査定が終わる疾患であるが、「頭痛、検査で1日通院、完治」などのような告知があり頭が痛い。一般に頭痛は、一次性頭痛と二次性頭痛と大きく二つに分けられる。

 一次性頭痛は、いわゆる頭痛が持病である「頭痛もちの頭痛」である。この頭痛は脳や体に病気がないのに繰り返し起こり、慢性頭痛や習慣性頭痛とも言われる。どんなに症状がひどくても生命の危険はなく良性である。一次性頭痛には、偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛がある。

 偏頭痛は30歳代の女性に多い頭痛で、こめかみを中心とした片側のずきんずきんする頭痛が特徴である。日常生活が妨げられるほどの強い頭痛発作が数時間以上継続する。階段の昇降など日常動作により頭痛が増悪することがある。閃輝暗点などの前兆を示す偏頭痛もある。治療にはトリプタン製剤(イミグラン、ゾーミッグ、レルパックス、マクサルト)が用いられる。

 緊張型頭痛は中高年に多い頭痛で、後頭部から首筋の頭がしめつけられるような両側性の頭痛が特徴である。肩こりや顎関節症などを伴うことが多い。ストレスによる首周囲の筋緊張が原因とされている。

 次に二次性頭痛は、脳や体に病気があって起こる頭痛で、くも膜下出血や脳腫瘍など致死的疾患が潜んでいることがある。この頭痛は身体の麻痺や認知障害などを示すこともあり、一次性頭痛の片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛と様子が異なる。特に頭が割れるような突然の頭痛はくも膜下出血の可能性があり非常に危険である。

 医療機関で偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛のいずれかの疾患と確定診断され、長期間継続的に通院服薬をしていることが明らかな若年の保険申込者であれば、保険加入も容易であろう。