生命保険のための医学知識

生命保険会社の査定医長として、日々の
引受と支払査定業務で気付いた病気と
手術について解説して行きます。
最近の担当保険分野は、生命保険、
医療保険、がん保険、団体医療保険、
海外旅行保険、医師賠償責任保険、
就業不能団体信用費用保険など多岐に
わたっています。
査定者や営業担当者の医学知識の向上に
少しでもお役に立てれば幸いです。

2010年08月

精神医学においては、一般的な成人に比べて極端な考えや行為を行ったりして、結果として社会への適応を著しく困難にしていたり、精神病理学的な症状によって本人が苦しんでいるような人格状態に陥っている人を言います。妄想性人格障害、非社会性人格障害、演技性人格障害、情緒不安定性人格障害、依存性人格障害など様々に分類されています。

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リウマチ熱は、A群溶連菌に感染して後1~3週間に生じる全身性の非化膿性疾患の一つです。心臓弁膜の障害その他の心臓病が発生し、長い年数をかけて心臓弁膜症を進行させていきます。また関節炎は移動性・多発性で疼痛、発赤、腫脹、圧痛を生じます。

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放線菌症は、歯肉、歯、扁桃腺にいる嫌気性菌のイスラエル放線菌によって起きる慢性の感染症です。腹部型、顔・頸部型、胸部型、全身型4つのタイプがあり、いずれの感染症でも膿瘍ができます。全身型においては脳と脊髄の放線菌症患者の50%以上に神経損傷が残り、25%以上が死亡します。

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子宮内膜が異所性(胸腔内)に増殖した状態で、本来の子宮内膜(月経)の周期に合わせて、出血を繰り返します。発症のピークは30~40歳であり、骨盤内子宮内膜症の発症のピークより数年遅れるとされています。発症の形態は、月経随伴性気胸が最も多く(73%)、ついで血胸(14%)、月経随伴性喀血(7%)、肺野結節影(6%)とされ、90%以上は右側に発症します。

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急性妊娠性脂肪肝とは、妊娠後期(平均37週ころ)に発生し、妊娠が終結しないと肝不全となる病態です。妊娠後半期に、嘔吐・頭痛・心窩部痛・全身倦怠感・黄疸・上腹部痛などの症状が出現します。悪化すると低血糖・播種性血管内凝固症候群・消化管出血なども出現し、肝不全へ移行します。肝不全がひどくなると、多臓器に障害が発生し死亡に至ります。治療の基本は妊娠の終結になります。

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尿意切迫感を起こす病気で、尿意切迫感が強いと切迫性尿失禁を起こしたり、昼間頻尿・夜間頻尿などもみられます。神経因性と非神経因性の過活動膀胱があります。神経因性過活動膀胱は、脳卒中などの脳血管障害・パーキンソン病などの脳の障害・脊髄損傷や多発性硬化症などの脊髄障害の後遺症により、脳と膀胱の筋肉を結ぶ神経の回路に障害が起きることが原因です。一方、非神経因性過活動膀胱は、加齢・出産により骨盤底筋が弱くなることによる排尿メカニズムのトラブルにより発生します。

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眼瞼にあるマイボーム腺の出口がつまって慢性的な炎症が起きる結果、肉芽腫という塊ができる病気です。麦粒腫と異なり細菌感染を伴わない無菌性の炎症です。症状は眼瞼の腫れや異物感で痛みも赤みもなく、眼瞼にコロコロとした腫瘤を触れます。腫瘤が小さければ自然に吸収されることもありますが、大きい場合は副腎皮質ステロイド薬を腫瘤に注射したり、手術で摘出したりする必要があります。

参考サイト:日本眼科学会

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