胎盤の一部または大部分が子宮下部(子宮峡)に付着し、内子宮口に及ぶものをいいます。子宮口を覆う程度により、全前置胎盤、一部前置胎盤、辺縁前置胎盤に分けられてます。突然に無痛性の性器出血を起こし、貧血を起こすこともあります。前置胎盤では胎位異常(骨盤位など)が高頻度で認められます。
2012年05月
滲出性中耳炎(シンシュツセイチュウジエン)
中耳腔に滲出液(貯留液)が貯留した状態であり、中耳炎の1種です。基本的には、耳閉感のみで痛みはありません。急性中耳炎に引き続き起こることが多くなっています。鼓膜や耳小骨の動きがわるくなり、外耳道を伝わってきた音が鼓膜から耳小骨そして内耳へと伝わらなくなり、聞こえがわるくなります。
甲状腺腫(コウジョウセンシュ)
甲状腺機能に異常がなく、抗甲状腺抗体も陰性の甲状腺が全体に均一に腫大した状態(び漫性甲状腺腫)をいいます。良性と悪性があり、結節性甲状腺腫は、甲状腺良性結節(腺腫・腺腫様甲状腺腫・嚢胞)、甲状腺悪性腫瘍(乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫)、甲状腺機能性結節(プランマー病)に分類されます。
中耳炎(チュウジエン)
中耳腔に起こる様々な障害によって生じる炎症の総称で、発症様式、あるいは病態によって細かく分類され、治療法もそれぞれ異なります。細菌感染症であることが多くなっていますが、ウイルス感染の場合もあります。慢性化すると、硬膜外膿瘍、硬膜内膿瘍、髄膜炎に発展したり、鼓室形成術を必要とし聴力損失の危険性もあります。
唾石症(ダゼキショウ)
唾液腺に結石が生じた状態をいいます。大半は顎下腺に起こりますが、耳下腺にも生じる場合もあります。原因は不明ですが、唾液の排出管に入り込んだ異物や細菌などを核として、そのまわりに唾液に含まれるカルシウムが沈着してできると考えられています。
不妊症(フニンショウ)
健常に性行為があって2年間妊娠しない場合を不妊症と定義しています。排卵因子(排卵障害)、頸管因子(精子が子宮内に入る過程での障害)、子宮因子(排卵障害・着床障害)、卵管因子(受精卵の卵管から子宮への移動の過程での障害)、男性因子(精子が子宮内に入る過程での障害、受精の障害など)、社会的因子などがあります。
月経不順(ゲッケイフジュン)
月経周期の乱れ(頻発月経、稀発月経、無月経)、月経過多、経血の減少、月経前の情緒不安定・不眠・頭痛・めまいなどの症状が出現する月経前緊張症や月経前ないし期間中に、下腹部痛や腰痛などがみられる月経困難症があります。脳の視床下部に障害が起きると、性腺刺激ホルモンの分泌が正常に働かなくなり、無排卵や遅延排卵が起こります。
手根管症候群(シュコンカンショウコウグン)
腕から手に行く神経・血管・腱などを手首で包帯状に束ねている組織を手根管といい、この部分の炎症により正中神経が圧迫される病態をいいます。手を酷使する人の屈筋腱の腱鞘炎、関節リウマチによる滑膜炎、人工透析患者のアミロイド沈着、腫瘍、骨折などの変形で引き起こされます。
更年期障害(コウネンキショウガイ)
更年期とは、生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期をいい、卵巣機能が衰退しはじめ消失する時期にエストロゲンの分泌が急激に減少することによって起こります。様々な身体的症状および精神神経症状が現れるのが更年期障害の特徴であり、のぼせ、冷え症、発汗異常、動悸、めまい、うつ状態、不眠、頭痛、手足のしびれ、蟻走感、尿道炎、尿失禁、皮膚委縮、肥満、腰痛、肩こり、骨粗鬆症、骨量減少症、動脈硬化症など多岐にわたります。
心膜炎(シンマクエン)
心膜に炎症を起こす感染症(ウィルス・細菌・寄生虫・真菌など)やその他の病気が原因で引き起こされます。発熱と左肩や左腕までひろがるように感じる、心臓発作の痛みに似た胸痛を引き起こし、フィブリン・赤血球・白血球などの血液成分や体液が心膜腔にたまる原因となります。この貯留液は心臓を圧迫し心拍出力が損なわれ、命に係わる危険な心タンポナーデを発症することもあります。
参考サイト:メルクマニュアル