生命保険のための医学知識

生命保険会社の査定医長として、日々の
引受と支払査定業務で気付いた病気と
手術について解説して行きます。
最近の担当保険分野は、生命保険、
医療保険、がん保険、団体医療保険、
海外旅行保険、医師賠償責任保険、
就業不能団体信用費用保険など多岐に
わたっています。
査定者や営業担当者の医学知識の向上に
少しでもお役に立てれば幸いです。

2015年12月

 胃粘膜が萎縮することでビタミンB12の吸収に必要な内因子が低下し、DNA合成が障害されるために起こる貧血で巨赤芽球性貧血(megaroblastic anemia; MA)の一種です。萎縮性胃炎、胃全摘出手術後や菜食主義者の人にも多く見られます。
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悪性卵巣胚細胞腫瘍とは、卵巣の胚細胞(卵細胞)から発生する悪性腫瘍で、次のものがあります。卵巣悪性腫瘍全体の約8%くらいを占めるとても希な腫瘍である。
  1. 未分化胚細胞腫(dysgerminoma,  M9060/3)
  2. 卵黄嚢腫瘍(yolk sac tumor, M9071/3)
  3. 未熟奇形腫(immature teratoma,  M9080/3)
  4. 類皮嚢胞がん
  5. その他の腫瘍


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液体が卵巣内にたまった貯留嚢胞と呼ばれるものと、腫瘍に分けらるます。貯留嚢胞は数カ月以内に自然に消えることが多いようです。一方、腫瘍は嚢胞性腫瘍と充実性腫瘍に分けられ、卵巣にできた良性の嚢胞性腫瘍を卵巣嚢腫と呼び、機能性嚢腫・単純性嚢腫・皮様嚢腫・子宮内膜症性嚢腫などがあります。自覚症状がないことが多いですが、卵管や靭帯等で茎捻転を起こした場合は激烈な痛みが出現します。

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