通常疥癬は長い時間、肌と肌が直接ふれることで感染します。少しふれる程度であれば感染することはほとんどありません。稀に、疥癬の患者さんが使用した寝具や衣類などを交換せずに、すぐに他の人が使用することで感染することもあります。
角化型疥癬は感染する力が強いので、短い時間の接触、衣類や寝具を介した間接的な接触などでも感染します。皮膚からはがれ落ちた垢(角質)にも多数のダニが含まれており、感染の原因になることがあります。
生命保険会社の査定医長として、日々の 引受と支払査定業務で気付いた病気と 手術について解説して行きます。 最近の担当保険分野は、生命保険、 医療保険、がん保険、団体医療保険、 海外旅行保険、医師賠償責任保険、 就業不能団体信用費用保険など多岐に わたっています。 査定者や営業担当者の医学知識の向上に 少しでもお役に立てれば幸いです。
皮膚に生じる単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus; HSV)感染症の一種で、上半身の口唇ヘルペス(HSV-1)や下半身の陰部ヘルペス(HSV-2)などがあります。主に顔面・口の周囲に発生することが多く、最初は皮膚に赤く変化し痒くなり、その後に小水疱が出現します。風邪などの病気や紫外線のストレスが、誘因となりやすくなっています。また、HSVの特徴として潜伏感染後の再活性化により再発を繰り返します。HSV感染症の治療は、抗ヘルペスウイルス薬を用います。これにはビダラビン、アシクロビル(ACV)、バラシクロビル(VACV)、ファムシクロビル(FCV)があります。
近年HSV抗体保有率の低下がしてきされており、今後高齢者での初感染が起こりうることが懸念されています。HSV感染症はHSV-1およびHSV-2ともに初感染時にできるだけ早期に抗ヘルペスウイルス薬を投与して、神経節内に潜伏感染するウイルス量を減らすことにより、その後の再活性化を低減できる可能性があります。
中年以降に発生し、加齢と共に増加する皮膚の良性腫瘍で、皮膚の老化現象のひとつです。 遺伝的要因や日光による露出部の皮膚の老化が誘因と考えられています。掌・足裏以外の皮膚で全身どこにでも発生し、とくに顔面・頭部・前胸部・背部によくみられます。色は褐色調で大きさは数mm~3cmくらい、わずかに盛り上がるものから突出したしこりになるものまであります。通常は見た目やダーモスコピー検査で診断できます。他の疾患、とくに悪性腫瘍などの疑いがある場合、組織を採取し生検を行います。治療法としては、手術、凍結療法、レーザー治療、電気外科的治療などがあります。