糖尿病細小血管障害には次の3つがあります。
- 糖尿病神経障害
- 糖尿病網膜症
- 糖尿病腎症
生命保険会社の査定医長として、日々の 引受と支払査定業務で気付いた病気と 手術について解説して行きます。 最近の担当保険分野は、生命保険、 医療保険、がん保険、団体医療保険、 海外旅行保険、医師賠償責任保険、 就業不能団体信用費用保険など多岐に わたっています。 査定者や営業担当者の医学知識の向上に 少しでもお役に立てれば幸いです。
テイサックス病(Tay Sachs disease)とは、ライソゾーム病の1つで脳の神経細胞に多いガングリオシドが過剰に蓄積される疾患です。 GM2 ガングリオシドーシスB異型ともいいます。ガングリオシドとは、細胞の膜などにある糖脂質です。 患者は、進行性の精神運動障害や眼底黄斑部のチェリーレッド斑(cherry-red spot)などの症状を呈します。視覚障害、聴覚障害、 筋委縮、運動障害、言語障害などさまざまな症状を呈します。有効な治療法はなく、対症療法が主体です。
先天性銅代謝異常により、肝・脳・腎・眼など体内諸臓器に銅が沈着することによって生じる病態を言います。13番染色体長腕にある銅輸送の遺伝子異常で、 常染色体劣性遺伝です。肝臓における血清蛋白の一つであるセルロプラスミンの合成障害が原因です。セルロプラスミンは肝臓で銅と結合して血中へ排出する蛋 白質です。20歳代までの若年層に振戦、錐体外路症状としての動作緩慢、構音障害、歩行障害、知能低下がおこります。
遺伝をつかさどる核酸の素材となるプリン体は、過剰になると肝臓で尿酸に変えられて、腎臓から体外へ排泄されます。尿酸が作成から排泄までの過程で異常が起こり、体内に尿酸が蓄積すると高尿酸血症になります。原因としては、遺伝的要素、環境因子としてプリン体を多量に含む食品の過剰摂取や過食があげられます。痛風は関節に尿酸の結晶がたまり、急性関節炎の発作が引き起こされた状態です。
成人にみられる軽度の黄疸を示す疾患群で、肝細胞による間接型ビリルビンの取り込みからグルクロン酸抱合を行うまでのいずれかの部位の障害が原因となります。黄疸の程度は軽度にとどまり、常染色体優性の遺伝形式を示す頻度が高いのですが、原因が単一でないため遺伝形式もさまざまです。黄疸は軽度(3mg/dlまで)にとどまり、日常生活に何ら支障はないので、治療はとくに行いません。
尿酸の結晶が腎臓に沈着して、尿細管の働きを阻害し、腎臓の働きが低下する病気です。尿量・尿淡白の増加がおこり、進行すると腎不全に陥り生命に関わることもあります。また、腎盂腎炎を併発すると発熱、腰痛などが起き、尿酸の結晶が尿細管の中で固まって尿路結石ができると激しい痛みを引き起こします。